建設業の労災事例

道路の中央線の塗替え作業中、トラックに激突され被災

      2023/01/06

【労災概要】

この災害は、道路(片側一車線)の中央線の塗替え作業中、塗替え作業区間に8トントラックが進入し、3名の作業者がトラックに激突され被災したものである。

災害発生当日は、元請けの現場代理人1名、下請け作業者5名(塗替え作業及び交通誘導)、の計6名で塗替え作業を行っていた。

作業は、手押し式の溶融ペイントハンドマーカー(塗替え用機械)を用い、道路の中央線の塗替えを行うものであり、作業者のAが操作し、後方確認及び冷却のための水撒きをBが行い、塗替え前の旧ラインの清掃作業をCが担当していた。また、元請けの現場代理人Dが歩道上で検測作業を行い、他の作業者のE、Fは、通行車両の誘導を行っていた。

塗替え作業の途中で、溶融ペイントハンドマーカーの塗料が少なくなったため、塗料を補充することになり、一旦作業者全員が歩道にもどり、塗料の補充を行った。その後、車両誘導担当のEが、西方向から進行してくる車両を車道に出て誘導を開始した。次いで作業者A、B、Cが車道に戻り、塗替え作業を再開した。また、Fは東方向から向かってくる車両の誘導を行うことになっていたが、誘導する位置に行く途中、すでに、東方向からトラックが進入してきたため、当該トラックを通した。

トラックは、そのまま作業区間に進入したが、突然センターラインを越え、塗替え作業中の作業者に激突し、A,B,Cの3名が被災したものである。

当該塗替え作業の道路使用許可条件は、「片側交互通行」「防護車の配置」であったが、これらの措置を講じずに工事を行っていた。また、元請けの現場代理人は施工方法等について、下請け作業者に対し具体的な指示を行っていなかった。また、当該作業に係る安全作業手順が定められておらず、作業者に対する安全教育も実施していなかった。

 

この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。

1 道路使用許可条件を遵守せず、トラック運転手に対する安全運転指示、運転管理等の問題もあるが、作業現場の安全管理については、車両を通行させながら塗替え作業を行ったこと

「片側交互通行」「防護車の配置」等が道路使用許可条件であったが、災害当日、上り下り車線とも車両を通行させていたことに加え、防護車の配置も行っていなかった。

2 当該塗替え作業の施工方法等について、元請けの現場代理人は下請け作業者に対して安全な作業を行うための具体的な指示を行っていなかったこと

3 当該塗替え作業では作業手順を定めておらず、また、作業者への安全教育も実施していなかったこと

【原因】

同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。

1 道路上で作業を行う場合は、道路使用許可条件を含む次の措置を講じて工事を施工すること

[1] 作業には必ず防護用として作業車を配置する。

[2] 作業現場の両端には交通整理員を配置して交通整理にあたらせ片側交互通行とする。

[3] 作業現場手前の道路上には、運転者が視認できるように、作業の予告案内板を設置する。

2 元請現場代理人は、全ての下請けを含めた関係作業者に対して作業前打合せを行い、安全な作業を行うための施工方法等について具体的に指示し、周知徹底すること

3 工事開始の前に、安全な作業を行うための作業手順を定め、作業者に安全衛生教育を実施することにより、周知徹底すること

【業種】

道路建設工事業

【被害者数】

死亡者数:1人

休業者数:2人

出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害事例 (mhlw.go.jp)

 

万が一、労災事故が起こった場合の労災申請に関して、ご不明点がありましたらお気軽にお尋ねください。

また、他にも労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の札幌・東京の社会保険労務士法人 Aimパートナーズ (aimgroup-sr.com)へ是非ご相談ください。

 

本日も無事故で一日を終えられますように。

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破袋機のスクリュー羽根の修理中、突然回転し始めたスクリューに巻き込まれて死亡

   

【労災概要】

この災害は、ゴミ処理施設内で、破袋機のスクリューの羽根をアーク溶接で肉盛りする作業中に発生したものである。

この破袋機は、ゴミ処理施設内でゴミ袋等を効率的に破砕するために回転が逆向きの各2本のスクリューを備えたY系列とZ系列が設置されていた。これらのスクリューの回転により、破袋機のホッパーに投入されたゴミ袋が裂かれ、ほぐされながら焼却炉へと移動するようになっている。

災害発生当日、作業を請け負ったW社から現場代理人Aと作業者B~Dの4名が入場し、AとBがY系列、CとDがZ系列のスクリューの羽根をアーク溶接で肉盛りする作業を行うことになった。作業は、1本のスクリューの減肉箇所を肉盛りした後、1名が操作盤で担当の系列のスクリューを寸動操作し、残りの1名が肉盛り状況を確認するという手順で順次行っていった。

作業を開始して3時間ほど経過したとき、Cがスクリューの肉盛り状況を確認するため操作盤でZ系列の寸動操作をしたところ、突然、Y系列のスクリューが回転し始め、Y系列の肉盛り作業をしていたBがスクリューに巻き込まれた。

Cが操作盤でZ系列の寸動操作をしていたとき、誤って身体の一部がY系列の正転ボタンに触れたものであった。

操作盤でY系列とZ系列の操作ボタンは並んで配置されており、ボタンの形状はいずれも正転ボタンと逆転ボタンは突出型、停止ボタンは上半分に“ひさし”が設けられた半埋頭型、非常停止ボタンは外周カバーが設けられた埋頭型となっていた。なお、停止ボタンには鎖に繋がれた安全ピンが設けられており、これを差し込むと正転ボタンや逆転ボタンを押してもスクリューは作動しない構造となっていたが、当日はたびたび寸動操作を行うことが予想されていたため、Aの判断でY系列、Z系列とも安全ピンを抜いた状態で作業を行っていた。

また、この破袋機は、通常、無人で運転されているため、スクリューの起動を知らせるブザー等の警報は設けられていなかった。

【原因】

この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。

1 操作盤の起動スイッチが突出型の構造となっていたこと

操作盤の正転ボタンと逆転ボタンの起動スイッチが突出型であったため、作業者Cが操作盤でZ系列のスクリューの寸動操作をした際、誤って身体の一部が操作盤上に並んでいたY系列の正転ボタンに触れて、Y系列のスクリューが回転し始めた。

2 操作盤の安全ピンを使用していなかったこと

当日はたびたび寸動操作を行うことが予想されていたため、正転ボタンや逆転ボタンを押してもスクリューが作動しない安全ピンを現場代理人Aの判断でY系列、Z系列とも抜いて作業を行っていた。

3 破袋機に、スクリューの起動を知らせる警報が設けられていなかったこと

破袋機に、スクリューの起動を知らせるブザー等の警報が設けられていなかったため、作業者Bは、突然、スクリューが回転し始めた際に逃げることができず、巻き込まれた。

【対策】

同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。

1 操作盤の起動スイッチを埋頭型の構造とすること

操作盤の正転ボタン、逆転ボタン等の起動スイッチを埋頭型とし、作業者が誤って触れても起動しにくい構造とする。また、停止ボタンは突出型とし、非常停止ボタンは作業者が必要なときに容易に操作できるように大きなボタンのものとし、ボタンの周囲には外周カバー等を設けないようにする。

2 操作盤に設けられた安全ピンを使用するように作業者に徹底すること

操作盤に設けられた安全ピンを使用し、正転ボタンや逆転ボタンを誤って押してもスクリューが作動しないようにして作業を行わせる。

3 破袋機に、スクリューの起動を知らせる警報を設けること

破袋機に、スクリューの起動を知らせるブザー等の警報を設けるとともに、作業中にブザーが鳴った際は、直ちに退避することを作業者に徹底する。

【業種】

機械器具設置工事業

【被害者数】

死亡者数:1人

出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害事例 (mhlw.go.jp)

 

万が一、労災事故が起こった場合の労災申請に関して、ご不明点がありましたらお気軽にお尋ねください。

また、他にも労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の札幌・東京の社会保険労務士法人 Aimパートナーズ (aimgroup-sr.com)へ是非ご相談ください。

 

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