建設業の労災事例

コンクリートカッター使用中の一酸化炭素中毒により入院

   

【労災概要】

本災害は、保育施設においてコンクリート床スラブの切断、破砕作業中に発生した。

床暖房を設置するための作業により発生する粉じん飛散防止のため、遊戯室内の床暖房設置場所を仮囲いした内部において、内燃機関を有するコンクリートカッター2台及び内燃機関を有するブレーカー1台によるコンクリート床スラブの切断、破砕作業を行っていたところ、被災者1名が倒れ、他の5名も体調不良を訴えた。現場では、粉じんの排出をするため、仮囲いの入口近くにポータブル送風機を排気用途で2台、扇風機2台を内部で稼動させていた。

【原因】

①一酸化炭素に対応する十分な換気、有効な呼吸保護具を使用する等の一酸化炭素中毒予防対策を講じないまま作業を行ったこと。

②関係労働者に安全衛生教育を実施していなかったこと。

【対策】

①換気が不十分な場所において内燃機関を有する機械を使用しないこと。作業の性質上やむを得ず使用する場合には「建設業における一酸化炭素中毒予防のためのガイドライン」に基づく適切な一酸化炭素中毒予防対策を講じること。

②関係労働者に対し、一酸化炭素の有害性についての教育及び安全衛生教育を行うこと。

 

【業種】

木造家屋建築工事業

【被害者数】

休業者数:4名

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