建設業の労災事例

宅地造成地において法面を組み上げる作業中、緑化ウォールブロックが崩壊し下敷きになる

   

【発生状況】

この災害は、宅地造成地で法面用の緑化ブロックを積み上げる作業中、積み上げた緑化ブロックが倒壊し、被災者4名が下敷きになったものである。

当該作業現場は、比較的幅の狭い道路しか利用できなかったこと、加えて道路と法面との間には、既設の電線が設置されていたことから、当初使用予定であったクレーンが使用できなかった。そこで車両積載形トラッククレーンを用いてブロック積みの作業が行われたが、当該作業は、下請けの現場作業者が行うのではなく、緑化ブロックの配送業者に行わせていた。また、その指揮・命令は、現場責任者によるものではなく、一般の作業員によって行われていた。ブロックは、下段を固定せずに積み上げると、後方へブロックが倒壊する恐れがあったので、ブロック製造業者から積み上げ前に下段ブロックを固定するよう指定されていた。にもかかわらず当該災害現場では、このことを守らず緑化ブロックの積み上げ工事を行い、倒壊に至ったものである。

【原因】

この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。

1 倒壊した緑化ブロックは、下段を固定せずに積み上げると、2段目であっても倒壊の危険性があるものであった。にもかかわらず、当該現場では、緑化ブロックの積み上げに際し、下段の緑化ブロックの固定を怠ったこと。

2 被災者らは、法面と緑化ブロックの間に生じた隙間を埋め戻す作業を行っていたが、緑化ブロックの積み上げ作業時においても、この隙間内で作業を続行していたこと。

3 緑化ブロックの積み上げは、下請け業者の従業員によって当初のクレーンにより行う予定であったが、実際の現場では、ブロックの配送業者に車両積載形トラッククレーンによりこれを行わせていたこと。しかも、この配送業者は移動式クレーン運転士資格がなかったこと。

4 作業の指揮・命令が現場責任者によって行われておらず、作業員が適当に行っていたこと。

5 下請け業者が元請の指示を無視していたこと。

【対策】

同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。

1 緑化ブロックの積み上げでは、緑化ブロックの製造業者の指定する方法により施工を行うこと。

2 重量物の積み上げ作業時には、作業員は、移動式クレーン作業を行っている周辺に近づかないこと。作業がある場合は、一旦その場から離れ、安全が確保されていることを確認してから作業現場に戻ること。

3 移動式クレーンによる荷の運搬作業を行う場合は、資格のある者に行わせること。

4 作業の指揮・監督をする者を選任し、その者に現場管理を行わせること。

5 下請と元請の連絡・協力体制を確保し、下請は元請の指示に従って作業を進めること。

6 緑化ブロックの施工に対応した安全教育を実施し、作業員に適切な作業手順・方法を教育すること。また作業現場に適した危険予知活動を行うこと。

【業種】

土地整理土木工事業

【被害者数】

死亡者数:1人

休業者数:3人

 

出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害統計 (mhlw.go.jp)

No.100969より一部抜粋

 

万が一、労災事故が起こった場合の労災申請に関して、ご不明点がありましたらお気軽にお尋ねください。

その他労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の札幌・東京の社会保険労務士法人 Aimパートナーズ (aimgroup-sr.com)へ是非ご相談ください。

 

本日も無事故で一日を終えられますように。

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うま足場を利用した天井の塗装作業中、過荷重のため足場板が折れ、足場から作業者4名が墜落した

   

【労災発生状況】

この災害は、うま足場を利用した天井の塗装工事中、作業者4名が同時に足場に乗ったため、過荷重で足場板が折れ、足場から墜落したものである。

災害当日は、建物の外壁塗装工事を予定していたため、建物の外側にうま足場と養生シートを設置した。しかし作業開始直後に雨が降り始め、「塗料が雨に濡れると艶が抜けるので問題である」という理由で作業を中止し、当初予定していなかった天井面の塗装工事を行うことにした。

新たに設置した足場は、うまに足場板を1枚渡したもの2つを並行に2組並べ、それに直交する足場板を3枚乗せて井形に組んだものであった。

災害発生当時、この3枚の足場板に作業者4名が乗って塗装を行っていたが、全員が一方のうまに片寄って乗ったとき、土台となる足場板が折れ、墜落したものである。

【原因】

この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。

1 強度不足の足場を用いて作業を行っていたこと。

2 足場の最大積載荷重を検討したことがなく、適当にこれを決めていたこと。

3 被災者らは安全帯を着用していたが、安全帯のフックをかける設備がなかったこと。

4 予定外の作業のため、安全に対する配慮が欠けていたこと。

5 工事の予定変更について、責任者に連絡をとっておらず、勝手に作業変更を行ったこと。

6 安全衛生教育を全く実施していなかったこと。

7 うま足場には、集中荷重が作用する構造となっていたが、この点に対する作業者の危険感覚が欠如していたこと。

【対策】

同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。

1 うま足場を利用する場合には、当該足場の最大積載荷重を定め、これを超えて使用しないようにすること。

2 うま足場に使用する足場板は、端部を固定して使用すること。

3 墜落防止のための設備を設置し、保護帽や安全帯の確実な使用を周知・徹底すること。

4 元請は、下請に対して安全な作業方法あるいは安全衛生に関する知識を付与し、現場責任者の適切な指導・管理のもとで作業を行わせること。

5 作業変更があった場合は、責任者にその旨を連絡し、指示を仰ぐこと。

6 作業者に対しては、安全衛生教育を実施し、適切な作業方法や安全意識の向上に努めること。危険予知活動も災害防止のため、効果的である。

【業種】

鉄骨・鉄筋コンクリート造家屋建築工事業

【被害者数】

休業者数:4人

出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害統計 (mhlw.go.jp)

No.100970より一部抜粋

 

万が一、労災事故が起こった場合の労災申請に関して、ご不明点がありましたらお気軽にお尋ねください。

その他労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の札幌・東京の社会保険労務士法人 Aimパートナーズ (aimgroup-sr.com)へ是非ご相談ください。

 

本日も無事故で一日を終えられますように。

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