屋外でのコンクリートブロック製作中に一酸化炭素中毒となった事例
2022/10/27
【労災概要】
本災害は、河川の水害防止のためのコンクリートブロック製作作業中に発生した。
当該作業は、屋外にて地面に穴を掘り、組み立てた型枠にコンクリートを打設してブロックを作るという手順である。災害発生当時は気温が氷点下であったため、コンクリートの養生(適切に固まること)のために、穴の上部をビニール製のシートで密閉してその中で練炭を燃やして気温を上げ、作業を行った。被災者らは、養生を終えた後の当該穴の中で、上部を覆ったシートを一部開けただけで型枠組立て作業を行っていたところ体調の不良を訴え、1名が倒れた。その後、到着した救急隊員により治療の必要性が確認され、医療機関にて一酸化炭素中毒と診断された。
【原因】
1 作業場所を覆っているシートを取り外して換気を行う、又は全体換気装置を設ける等により、一酸化炭素の濃度が有害な程度とならないための措置を講じていなかったこと。
2 呼吸用保護具等、適切な保護具を備えていなかったこと。
3 練炭を燃やした作業場所における一酸化炭素濃度を事前に確認することなく、当該作業場所で作業を開始したこと。
4 一酸化炭素の有害性等に関する十分な知識を有していなかったこと。
【対策】
1 作業場所を覆っているシートを取り外して換気を行う、又は全体換気装置を設ける等により、一酸化炭素の濃度が有害な程度とならないための措置を講じること。
2 呼吸用保護具等、適切な保護具を備えること。
3 練炭を燃やした作業場所で作業を行う際には、事前に一酸化炭素濃度に異常がないことを確認してから作業を開始すること。
4 一酸化炭素の有害性等に関する教育を実施すること。
【業種】
建築工事業
【被害者数】
休業者:4人
出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害事例 (mhlw.go.jp)
万が一、労災事故が起こった場合の労災申請に関して、ご不明点がありましたらお気軽にお尋ねください。
また、他にも労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の社労士法人札幌の税理士・社会保険労務士・行政書士│Aimパートナーズ総合会計事務所 (office-ebina.com)へ是非ご相談ください。
本日も無事故で一日を終えられますように。
6階建てのビル屋上での足場組み立て作業で、被災者が屋上の床スラブ上を移動中、開口部から23.5m下の地上まで墜落して死亡
2022/10/26
【労災概要】
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造6階建てのビル屋上において、解体用の防音シートを張るための足場組み立て作業中、被災者(学生アルバイト)は壁つなぎの部材(長さ1.3mの単管)を壁つなぎ増設作業中の鳶工に橋渡しをしようとして、屋上床スラブを移動中、解体ガラ投下用の開口部(幅1.7m×長さ3m×高さ23.5m)から、地上(1階床スラブ)まで墜落して死亡した。
【原因】
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 開口部立ち入り禁止とせず、覆い、囲い、手すりなどの墜落防止措置を講じなかったこと。
2 安全な作業スペースを確保せず、屋上を壁つなぎ増設作業のスペースとしたこと。
3 安全確保を盛り込んだ作業計画書策定、事業者間の協議組織、連絡・調整がなく、コンクリート工作物解体作業主任者の職務が的確に行われなかったこと。
4 不慣れな学生アルバイトに対し安全教育及び負担の軽減や不安全行動の禁止等が不十分であったこと。
【対策】
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 開口部には覆い、囲い、手すりなど墜落防止措置を講じ、周辺を立ち入り禁止とすること。
2 適切な場所に作業を安全に行うためのスペースを確保すること。
3 開口部の安全対策を盛り込んだ作業計画書の策定、安全確保について事業者間の協議する組織を設けて連絡・調整を密にし、コンクリート工作物解体作業主任者の職務を的確に行うこと。
4 不慣れな作業者には安全教育を徹底すること。
【業種】
その他の建築工事業
【被害者数】
死亡者数:1人
出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害事例 (mhlw.go.jp)
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また、他にも労務相談等お困りごとがございましたら、当団体運営の社労士法人Aimパートナーズ札幌の税理士・社会保険労務士・行政書士│Aimパートナーズ総合会計事務所 (office-ebina.com)へ是非ご相談ください。
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