建設業の労災事例

イソシアネート系硬化剤の吸入によるアレルギー

      2022/10/21

【労災概要】

塗装工事現場において、硬化剤を入れた塗料で雨戸に吹き付け塗装を行った。作業中に喉に違和感を覚えたが、当日はそのまま作業を続けた。翌日の朝に起床したときに首や喉が腫れて呼吸困難となり病院を受診した。耐候性を高めるウレタンコーティング塗料の硬化剤に含まれていたイソシアネート類(トルエンジイソシアネートなど)を吸入したことによるアレルギーと診断された。作業においては防毒マスク未着用であった。

【原因】

・感作性のある物質を扱うことに対するリスクアセスメントが不足していたこと。

・呼吸用保護具を始め、適切な保護具を着用していなかったこと。

・化学物質の有害性に関する教育が行われず、知識が不十分であったこと。

【対策】

・イソシアネート製剤についての知識を共有し、呼吸用保護具や保護衣・保護手袋を必ず装着する。

・化学物質の危険有害性(今回の場合は「呼吸器感作性」)を把握できるよう、ラベルやSDSを用いた教育を行うこと。

・ウレタン系の硬化剤はイソシアネート類を含有している。アレルギーを発症しやすいため、一度でもアレルギーを起こした作業者は、アナフィラキシーショックを避けるために同様の製品を使用する作業を回避させる。

【業種】

建築工事業

【被害者数】

休業者:1人

 

出典:厚生労働省ホームページ 職場のあんぜんサイト:労働災害事例 (mhlw.go.jp)

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本日も無事故で一日を終えられますように。

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